肺機能および間質性肺疾患関連遺伝子の変異は、重症COVID-19の不良転帰およびポストCOVID-19状態の肺機能に関連する
総合: 70.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 7
概要
COVID-19入院患者936例において、肺機能およびILD関連遺伝子変異と重症転帰(IMV要否、ARDS分類)や院内死亡との関連を検討した。さらに退院後1年間で4回の肺機能検査を受けた102例では、遺伝背景と経時的な肺機能の関連が示された。慢性呼吸器疾患の遺伝子ネットワークとCOVID-19の重症化・回復過程に共通する病態経路を支持する結果である。
主要発見
- COVID-19入院患者936例で、IMV要否、ARDS分類、院内死亡を用いて重症転帰を評価した。
- 肺機能およびILD関連遺伝子の変異は、不良な急性期転帰とポストCOVID-19状態での肺機能に関連していた(タイトルの記載に基づく)。
- 102例のポストCOVIDコホートで、1年間に4回の肺機能検査を実施し、縦断的関連解析を可能にした。
臨床的意義
遺伝学的マーカーにより、重篤な呼吸不全(IMV/ARDS)のリスク患者を同定し、退院後のフォロー強度や標的を絞った呼吸リハビリの計画に役立つ可能性がある。
なぜ重要か
慢性肺疾患のヒト遺伝学とCOVID-19の重症度・回復期の関連を架橋し、COVID-19におけるARDSのリスク層別化と機序仮説の構築に資する。
限界
- 具体的な変異および効果量が抄録内で示されていない
- 交絡や集団構造の影響の可能性、外部検証の記載なし
今後の方向性
人種・民族を超えた独立検証、示唆された変異・経路の機能的検証、急性期および長期転帰を統合した多遺伝子リスクツールの開発。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 病態生理
- エビデンスレベル
- III - 遺伝子変異と臨床転帰および退院後肺機能を関連付けた観察コホート研究
- 研究デザイン
- OTHER