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重症COVID-19患者におけるサイトメガロウイルス感染のICU転帰への悪影響:単施設前向き観察研究

Infection2025-03-19PubMed
総合: 64.0革新性: 6インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 6

概要

COVID-19 ARDSのICU患者431例で、CMV併存は14.8%に認められ、院内死亡の独立予測因子(OR 4.91)であった。より早期の再活性化は死亡リスク増加と関連し、ICU獲得感染や入院期間延長も多かった。

主要発見

  • COVID-19 ARDSのICU患者の14.8%(64/431)でCMV併存を認めた。
  • CMV陽性はICU死亡(43.8%対13.6%)と院内死亡(48.4%対13.6%)の上昇と関連した。
  • CMV感染は院内死亡の独立予測因子(OR 4.91)であり、再活性化が遅れる日数あたりHR 0.94で、早期再活性化ほど死亡リスクが高かった。

臨床的意義

COVID-19 ARDSのICU入室時に血漿・気管支肺胞洗浄液でのCMV DNA早期監視を実施し、高リスク患者には先制的抗ウイルス治療を検討すべきである。

なぜ重要か

COVID-19 ARDSにおいてCMV再活性化が転帰を悪化させることを前向きに示し、監視と介入研究の根拠を提供する。

限界

  • 単施設研究であり一般化可能性に制限がある。
  • 観察研究であり、抗ウイルス治療の無作為化や標準化された介入は行われていない。

今後の方向性

多施設試験で先制的抗CMV治療のトリガーを検証し、ARDSにおけるCMV再活性化と二次感染の因果経路を解明する。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予後
エビデンスレベル
II - 能動的サーベイランスと多変量調整を伴う前向きコホート研究。
研究デザイン
OTHER