重症COVID-19患者におけるサイトメガロウイルス感染のICU転帰への悪影響:単施設前向き観察研究
総合: 64.0革新性: 6インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 6
概要
COVID-19 ARDSのICU患者431例で、CMV併存は14.8%に認められ、院内死亡の独立予測因子(OR 4.91)であった。より早期の再活性化は死亡リスク増加と関連し、ICU獲得感染や入院期間延長も多かった。
主要発見
- COVID-19 ARDSのICU患者の14.8%(64/431)でCMV併存を認めた。
- CMV陽性はICU死亡(43.8%対13.6%)と院内死亡(48.4%対13.6%)の上昇と関連した。
- CMV感染は院内死亡の独立予測因子(OR 4.91)であり、再活性化が遅れる日数あたりHR 0.94で、早期再活性化ほど死亡リスクが高かった。
臨床的意義
COVID-19 ARDSのICU入室時に血漿・気管支肺胞洗浄液でのCMV DNA早期監視を実施し、高リスク患者には先制的抗ウイルス治療を検討すべきである。
なぜ重要か
COVID-19 ARDSにおいてCMV再活性化が転帰を悪化させることを前向きに示し、監視と介入研究の根拠を提供する。
限界
- 単施設研究であり一般化可能性に制限がある。
- 観察研究であり、抗ウイルス治療の無作為化や標準化された介入は行われていない。
今後の方向性
多施設試験で先制的抗CMV治療のトリガーを検証し、ARDSにおけるCMV再活性化と二次感染の因果経路を解明する。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 能動的サーベイランスと多変量調整を伴う前向きコホート研究。
- 研究デザイン
- OTHER