重症ARDS患者におけるECMO導入および維持に関する駆動圧の予後的意義:システマティックレビューとメタアナリシス
Indian journal of critical care medicine : peer-reviewed, official publication of Indian Society of Critical Care Medicine•2025-03-20•PubMed
総合: 75.5革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 7
概要
6研究(n=668)の統合で、生存群はECMO導入時の駆動圧が低値でした。重症ARDSにおけるECMO導入の実務的閾値として約15 cmH2Oが支持されました。
主要発見
- 統合解析で生存群はECMO導入時の駆動圧が低値でした。
- 重症ARDSにおけるECMO導入の目安として約15 cmH2Oの駆動圧閾値が支持されました。
- 6研究・668例を対象とし、登録済みプロトコル(PROSPERO CRD42022327846)で実施されました。
臨床的意義
肺保護的換気にもかかわらず駆動圧が約15 cmH2Oに達する/超える場合、ECMO導入を検討し、導入後も駆動圧の推移を指標としてモニタリングすべきです。
なぜ重要か
重症ARDSにおけるECMO導入時期を生理学的に裏付ける実用的な閾値を提示し、予後に直結する意思決定を支援します。
限界
- 統合エビデンスの多くがRCTではなく観察研究由来である
- 換気設定や駆動圧測定法の異質性が残存する可能性
今後の方向性
駆動圧閾値の前向き検証および駆動圧に基づくECMO導入戦略を検証するランダム化試験が求められます。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 登録済みプロトコルに基づくシステマティックレビュー/メタアナリシスで臨床意思決定に資する
- 研究デザイン
- OTHER