メインコンテンツへスキップ

敗血症性急性呼吸窮迫症候群患者に対する好中球エラスターゼ阻害薬(シベレスタットナトリウム)の酸素化への効果

Journal of inflammation research2025-04-01PubMed
総合: 71.0革新性: 6インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7

概要

多施設二重盲検RCT(n=70)において、シベレスタットは5日以内の酸素化を改善し、中間解析で群間死亡率差の可能性が示唆されたため試験は途中で停止されました。生存利益の可能性が示され、検証試験が必要です。

主要発見

  • 症状発現48時間以内の敗血症性ARDS患者70例を多施設二重盲検RCTで無作為化。
  • シベレスタットは初期5日間での酸素化をプラセボより改善した。
  • 中間解析で群間死亡率差の可能性が示唆され、試験は途中終了;28日死亡率低下の可能性が示された。

臨床的意義

シベレスタットは、選択された敗血症性ARDS症例での臨床試験参加や限定的適用を検討し得ますが、ルーチン使用は大規模検証と安全性・有効性の全体像が示されるまで時期尚早です。

なぜ重要か

有効な薬物療法が乏しい敗血症性ARDSにおいて、標的型抗炎症戦略の無作為化プラセボ対照エビデンスを提示します。

限界

  • 症例数が少なく途中終了のため検出力が不足し、第I種の誤りリスクが高い
  • 主要評価項目の詳細や安全性プロファイルが要約内で十分に示されていない

今後の方向性

患者中心の転帰(死亡率、人工呼吸器離脱日数)を主要評価項目とし、安全性監視を事前定義した十分な検出力を有する国際RCTで有効性を検証すべきです。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - 多施設二重盲検無作為化プラセボ対照の臨床試験
研究デザイン
OTHER