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Mac-1阻害は接着依存的な好中球細胞外トラップ形成を阻害し、LPS誘発敗血症の肺障害を改善する

Frontiers in immunology2025-04-14PubMed
総合: 71.5革新性: 8インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 6

概要

敗血症性刺激に対するNET形成にはMac-1を介した好中球の内皮細胞への直接接着が必要である。Mac-1阻害はNET放出を抑え、内皮障害と肺障害を軽減し、治療標的としてのMac-1の可能性を示す。

主要発見

  • LPS、LTA、敗血症血漿に対するNET形成には好中球の内皮細胞への接着が必須である。
  • Mac-1阻害はNET形成を抑制する一方、PSGL-1やLFA-1阻害は効果がなかった。
  • 接着依存的NETosisは細胞外Ca2+流入とPAD4依存性ヒストンH3シトルリン化を要し、Mac-1阻害はCa2+流入自体は変えない。
  • LPS誘発敗血症マウスにおいて、Mac-1阻害はNET、炎症性サイトカイン、内皮障害、肺障害を軽減した。

臨床的意義

Mac-1阻害療法はNET由来の内皮障害を減らし、敗血症関連ARDSの予防・軽減に寄与する可能性がある。安全性と感染制御への影響の評価が前提となる。

なぜ重要か

NETosisと肺障害を駆動する内皮—好中球接着経路(Mac-1)を特定し、敗血症性ARDSに対する精密な免疫血管標的を提示した。

限界

  • LPSモデルに依存しており、臨床の敗血症・ARDSの不均一性を十分に反映しない可能性がある。
  • 生存転帰や感染防御への影響が報告されていない。

今後の方向性

多菌種・肺炎モデルでのMac-1阻害薬の評価、生存と感染リスクの検証、Mac-1を標的とする創薬・ドラッグリポジショニング候補の探索が必要である。

研究情報

研究タイプ
実験研究
研究領域
病態生理
エビデンスレベル
V - 前臨床の機序解明(in vitroおよびin vivo)研究
研究デザイン
OTHER