TMTプロテオミクス法によるツパイARDSモデルの評価と特性解析
総合: 67.0革新性: 7インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 6
概要
ツパイARDSモデルにTMTプロテオミクスを適用し、4,070種のタンパク質と529の差次的発現タンパク質を同定、酸化ストレス・アポトーシス・炎症・内皮障害経路の濃縮を示しました。CP、HPX、SphK1、LTF、MPOの上昇を検証し、ARDSのバイオマーカー・治療標的探索に資するリソースを提供します。
主要発見
- LPS誘発群と対照群の肺から4,070種のタンパク質(p<0.05)を同定し、差次的発現は529(上方304、下方225、1.5倍以上)。
- 酸化ストレス、アポトーシス、炎症反応、血管内皮障害が濃縮経路として示唆された。
- CP、HPX、SphK1、LTF、MPOの上昇を誘発組織でウエスタンブロットにより確認。
臨床的意義
前臨床段階ではあるが、本データはARDSのバイオマーカーパネルの構築や治療標的経路の選定に示唆を与える。
なぜ重要か
種差の小さいモデルのARDSプロテオームを提示し、検証済みマーカーを示すことで、機序仮説の創出と種間翻訳を促進する。
限界
- 単回LPS誘発モデルはARDSの不均一性を十分に反映しない可能性
- 機能的検証およびサンプルサイズの詳細が限られている
今後の方向性
トランスクリプトーム・メタボロームとの統合、臨床ARDSコホートでのバイオマーカー検証、標的経路介入のin vivo評価。
研究情報
- 研究タイプ
- 基礎/機序研究
- 研究領域
- 病態生理
- エビデンスレベル
- V - 前臨床動物モデルにおけるプロテオミクスと検証実験
- 研究デザイン
- OTHER