新生児看護の変革:呼吸窮迫症候群を有する早産児の生存に対するカンガルーケアと標準ケアの比較ランダム化試験
総合: 78.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 6
概要
RDS早産児240例の多施設ランダム化試験で、看護師主導のカンガルーケアは28日生存を改善(調整HR 0.42)、院内感染を減少(RR 0.45)、CPAP期間を2.2日短縮し、退院時完全母乳率を上昇させた。資源制約下の高リスク児に対するKMCの普及が支持される。
主要発見
- KMCで28日死亡が改善(調整HR 0.42、95%CI 0.28–0.63、p<0.001)。
- 院内感染が55%低下(RR 0.45、95%CI 0.27–0.75、p<0.001)。
- CPAP期間が2.2日短縮(p<0.001)、退院時の完全母乳率が上昇(74.2%対48.3%、p<0.001)。
臨床的意義
とくに資源制約下のNICUで、呼吸補助を要する早産児に対し、1日6時間以上のスキンツースキンを基本とする看護師主導KMCを標準化し、母乳支援と併用することが推奨される。
なぜ重要か
スケーラブルな非薬物・看護師主導介入が呼吸窮迫を有する早産児の生存および主要アウトカムを改善することを示した高品質RCTであり、実装可能性が高い。
限界
- 盲検化が困難でパフォーマンスバイアスの可能性
- 資源制約下のNICUに近い環境への一般化に限界がある可能性
今後の方向性
多様な医療システムでの大規模実装、費用対効果、超低出生体重や各種呼吸補助条件での効果検証が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 多施設ランダム化比較試験で生存利益を示した最高水準のエビデンス
- 研究デザイン
- OTHER