持続性小児敗血症関連急性呼吸機能障害を予測する臨床および内皮バイオマーカー併用リスクモデルの構築と検証
総合: 71.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 5
概要
発症1日目の臨床項目と内皮バイオマーカーを用いたTreeNetおよびCARTモデルは、3日目の持続性敗血症関連急性呼吸機能障害を予測した。保持アウトセットおよび独立検証コホートで性能が確認され、3日目SA ARDは死亡率上昇、人工呼吸期間延長、PICU在室延長と関連した。
主要発見
- 導出コホート(n=625)および独立検証コホート(n=162)で、3日目SA ARDは死亡率上昇、人工呼吸期間延長、PICU在室延長と関連した。
- 発症1日目の臨床項目と内皮バイオマーカーを用いたTreeNetとCARTは同等の予測性能を示した。
- 最終CARTモデルは1日目のSA ARDの有無を含み、内皮バイオマーカーを活用した。保持アウトセットと独立コホートで性能が維持された。
臨床的意義
内皮バイオマーカーを臨床指標と併せて早期測定することで、持続性呼吸機能障害リスクの層別化が可能となり、臨床試験登録や資源配分の最適化に寄与しうる。
なぜ重要か
小児敗血症における高リスク群を同定し、試験の層別化や介入標的化に資する内皮バイオマーカー併用のリスクツールを提示した。
限界
- バイオマーカー測定や閾値の施設間標準化・普及に課題
- 検証は単施設であり、臨床意思決定への影響を検証する前向き研究は未実施
今後の方向性
バイオマーカー指導型管理の有効性を検証する多施設前向き介入試験と、多様な環境でのキャリブレーション評価が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 前向き導出と内部・外部検証コホートを伴う比較的高水準のエビデンス
- 研究デザイン
- OTHER