臨床指標とCTラジオミクスを用いた高齢敗血症性ARDS患者の予後評価
総合: 64.5革新性: 7インパクト: 6厳密性: 6引用可能性: 7
概要
高齢SI-ARDS 302例において、CTラジオミクスと臨床指標の統合モデルは28日死亡予測で高性能(訓練C指数0.850、検証0.839)と良好な校正・純便益を示し、SOFAや単独モデルを上回った。ノモグラムにより生存の異なるリスク群が層別化された。
主要発見
- ラジオミクスと臨床指標の統合モデルは28日死亡予測で訓練0.850、検証0.839のC指数を達成した。
- SOFAおよび単独モデル(ラジオミクスのみ・臨床のみ)を上回り、校正と意思決定曲線上の純便益が良好であった。
- ノモグラムによる層別化で生存の異なる群が明確に分離された(ログランクp<0.001)。
臨床的意義
入院時からの早期リスク層別化を支援し、高齢SI-ARDSに対する監視強度や資源配分、治験登録の最適化に資する。
なぜ重要か
高リスク群である高齢SI-ARDSに特化し、画像情報を加えた実用的なリスク予測を提示した点で意義が大きい。
限界
- 単施設の後ろ向き研究であり、検証コホートが比較的小規模(n=60)
- CT取得・セグメンテーションのばらつきと多施設外部検証の欠如
今後の方向性
多施設外部検証と前向き介入影響研究、CTプロトコルの標準化や自動セグメンテーションの導入による臨床実装の促進が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後/診断
- エビデンスレベル
- III - CTラジオミクスと臨床データを用いた内部検証付きの後ろ向きコホート研究。
- 研究デザイン
- OTHER