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ARDSブタモデルにおける計算指向型機械換気

Frontiers in physiology2025-12-12PubMed
総合: 72.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 6引用可能性: 8

概要

無作為化ブタARDSモデル(n=27)において、輸送用換気装置上で呼気相時間を適応調整する計算指向型APRVを実装しました。全群で中等度~重度ARDSを呈し回復は類似であり、APRVのリアルタイム計算制御の実装可能性が示されました。

主要発見

  • 軍用輸送用換気装置を改変し、計算指向的な呼気相時間制御を備えたAPRVを実装。
  • 不均一肺損傷誘発後に6時間換気する無作為化ブタARDSモデル(n=27)を使用。
  • 全群で中等度~重度ARDSを呈し回復は類似であり、有効性の優越性ではなく実装可能性が示唆された。

臨床的意義

前臨床段階ながら、計算指向型APRVは一般的な輸送用換気装置でも患者・病態に応じた呼気相時間調整を可能にし得ます。臨床応用には長期大型動物およびヒトでの安全性・有効性検証が必要です。

なぜ重要か

可搬型換気装置上でのAPRV計算制御という新戦略を提示し、人工呼吸器関連肺障害の低減に資する個別化換気の発展に寄与します。

限界

  • 換気期間が6時間と短く、長期アウトカムや障害進展の評価に限界
  • 前臨床動物モデルであり、ヒトへの直接的外挿には限界がある

今後の方向性

長期換気・損傷バイオマーカー・肺保護指標を組み込んだ大型動物での検証およびヒトでの予備的実装試験を行う必要があります。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
治療
エビデンスレベル
V - 前臨床(ブタ)での無作為化実験により実装可能性を示した段階で、ヒト臨床エビデンスではない。
研究デザイン
OTHER