臨床診療ガイドライン:急性呼吸不全における機械換気と体外膜型人工肺(ECMO)
総合: 75.5厳密性: 8革新性: 7ジャーナル: 6臨床: 9
概要
本ガイドラインは、非侵襲的呼吸補助の早期活用、侵襲的換気中の早期自発呼吸の許可、個別化PEEP titration(中等度〜重度ARDSで高PEEPにより死亡率が絶対9%低下)、および熟練施設での選択的VV-ECMOを推奨する。中等度〜重度ARDSにおける筋弛緩薬とコルチコステロイドの常用は推奨されない。
主要発見
- 急性呼吸不全では、気管挿管回避のために非侵襲的呼吸補助が提案される。
- 侵襲的換気では早期の自発呼吸を許可することが提案される。
- 中等度〜重度ARDSではPEEPの個別化titrationが推奨され、高PEEPは低PEEPに比べて死亡率を絶対9%(95%CI 1〜16)低下させる。
- 中等度〜重度ARDSにおける筋弛緩薬やコルチコステロイドの常用には強い推奨で反対する。
- 保存的治療後も重篤なガス交換障害が持続するARDSには、熟練施設でのVV-ECMOを考慮する。
臨床的意義
可能な場合は非侵襲的呼吸補助を早期に用い、早期の自発呼吸を許可する。保護的範囲を目標にPEEPを個別化して調整する。中等度〜重度ARDSでは筋弛緩薬やコルチコステロイドの常用を避け、保存的戦略が奏功しない場合は熟練施設でVV-ECMOを検討する。
なぜ重要か
系統的評価とGRADEに基づく勧告であり、ARDSの換気管理とECMO紹介の実践に大きな影響を与える。
限界
- ガイドラインは収載研究の異質性と質に依存する
- 一部の勧告は条件付きであり、状況依存の実装を要する
今後の方向性
PEEP titration戦略の前向き比較試験、早期自発呼吸を安全に実現する戦略、VV-ECMO紹介体制のネットワーク評価が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - GRADEで評価されたシステマティックレビューとランダム化試験に基づくエビデンス主導のガイドライン。
- 研究デザイン
- OTHER