心房細動スクリーニングと臨床転帰:無作為化比較試験のメタアナリシス
総合: 82.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8
概要
6件のRCT(n=74,145)で、AFスクリーニングはAF検出と抗凝固導入を増加させ、主要出血や死亡を増やすことなく虚血性脳卒中および血栓塞栓症を軽度に減少させました。標的化したAFスクリーニングの実施を支持する結果です。
主要発見
- AFスクリーニングはAF検出(RR 2.54)と経口抗凝固導入(RR 2.19)を増加させました。
- 虚血性脳卒中および血栓塞栓複合は軽度に減少(いずれもRR 0.93)。
- 主要出血、出血性脳卒中、全死亡の増加は認められませんでした。
臨床的意義
高齢者などリスク群でAFスクリーニングを導入し、確定診断と抗凝固導入の明確なルートを整備しつつ、出血リスクを監視し患者選択を最適化することが推奨されます。
なぜ重要か
AFスクリーニングの有効性に関する不確実性に決着をつけ、血栓塞栓の臨床的ベネフィットを示したことで、ガイドライン整合や公衆衛生戦略に資する重要な知見です。
限界
- 試験間でスクリーニング手法・集団・追跡期間に不均一性がある
- 絶対リスク低下は小さく、費用対効果や実装上の課題の検証が必要
今後の方向性
年齢・リスク層別化したスクリーニング戦略の直接比較試験、費用対効果、後方ケア体制、患者報告アウトカムの評価が求められます。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- I - 無作為化比較試験のメタアナリシス
- 研究デザイン
- OTHER