メインコンテンツへスキップ

臨床現場におけるFFRとNHPRの不一致病変の頻度と転帰:J-PRIDEレジストリ

Circulation2025-01-09PubMed
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8

概要

4304病変中、FFRとNHPRの不一致は20%に認められた。見送りとなった不一致病変の1年標的血管不全は一致陰性病変より高率で、とくにFFR+/NHPR−病変では薬物療法に比べて血行再建の方が有益であり、不一致時はFFRに基づく意思決定を支持する結果であった。

主要発見

  • FFR–NHPRの不一致は20%(FFR+/NHPR− 11.2%、FFR−/NHPR+ 8.8%)に発生。
  • 見送り不一致病変の1年標的血管不全は一致陰性より高率(7.9%および5.5%対1.7%)。
  • FFR+/NHPR−病変のみが薬物治療に比べ血行再建の利益を示した。

臨床的意義

FFRとNHPRが不一致の場合、FFR陽性/NHPR陰性病変では血行再建を検討し、安易な見送りを避ける。一致陰性病変の見送りは概ね安全である。

なぜ重要か

生理学的指標の不一致という臨床的ジレンマに対し、FFR優先の実践的指針を与える前向き実臨床エビデンスであり、意思決定に直結する。

限界

  • 観察研究であり、見送り判断に伴う残余交絡や選択バイアスの可能性
  • NHPRの種類や施設慣行により一般化可能性が異なる可能性

今後の方向性

不一致病変におけるFFR対NHPR指標に基づく戦略のランダム化比較試験や、NHPRモダリティ間での標準化プロトコールの構築が望まれる。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
診断
エビデンスレベル
II - 前向き多施設レジストリによる調整解析を伴う観察エビデンス
研究デザイン
OTHER