急性心筋梗塞入院患者の死亡予測:National Cardiovascular Data Registryからの報告
総合: 78.0革新性: 6インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 8
概要
米国784施設、313,825件のAMI入院データから、14変数の院内死亡予測モデル(C統計量0.868)と0〜25点の簡便スコアを開発・検証した。院外心停止、心原性ショック、ST上昇型MIが最強の予測因子であり、サブグループやパンデミック期でも性能は一貫していた。
主要発見
- 14変数モデルは院内死亡に対してC統計量0.868と高い識別能と良好な適合度を示した。
- 最強の予測因子は院外心停止、心原性ショック、ST上昇型MIで、0~25点のベッドサイドスコアは死亡リスク0.3%~49.4%に対応。
- MIタイプ、病院規模、COVID-19前後でモデル性能は安定していた。
臨床的意義
施設間ベンチマーク、トリアージ、意思決定支援に有用で、簡便スコアは迅速なリスク評価と資源配分を支える。
なぜ重要か
AMI医療の品質評価とベッドサイド予後推定に用いる最新の妥当化モデルを提供し、リスク標準化と臨床判断の質向上に寄与する。
限界
- レジストリ由来の観察データであり、残余交絡やコードのばらつきの可能性
- 院内アウトカムに限定され、退院後イベントは評価していない
今後の方向性
EHRへの組込みによるリアルタイムリスク表示、ケア経路・アウトカムへの影響評価、退院後リスクへの拡張。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 大規模後ろ向きコホートによる予後モデルの内部検証
- 研究デザイン
- OTHER