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HFmrEF/HFpEFにおけるフィネレノン投与初期のGFR低下:FINEARTS-HF事前規定解析

Journal of the American College of Cardiology2025-01-16PubMed
総合: 81.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 8

概要

ベースラインと1か月のeGFRが得られた5,587例のうち、≥15%低下は全体の18.2%(フィネレノン23.0%、プラセボ13.4%)に発生。初期eGFR低下はプラセボ群では予後不良(調整率比1.50)だが、フィネレノン群では関連せず(1.07)。初期腎機能低下があってもフィネレノン継続を支持する結果。

主要発見

  • 1か月時点のeGFR≥15%低下はフィネレノン23.0%、プラセボ13.4%(OR 1.95, 95%CI 1.69–2.24)。
  • 初期eGFR低下はプラセボ群で主要転帰悪化と関連(調整率比1.50, 95%CI 1.20–1.89)。
  • フィネレノン群ではこの関連は消失(調整率比1.07, 95%CI 0.84–1.35)。

臨床的意義

HFmrEF/HFpEFにおけるフィネレノンでは初期の軽度eGFR低下を想定し、他の安全性懸念がなければ安易に中止すべきではない。適切なモニタリングと説明が重要である。

なぜ重要か

eGFR低下でMRAを中止すべきかという臨床的ジレンマに対し、フィネレノンの早期低下は有害でないことを無作為化試験データで示した。

限界

  • 評価は1か月のeGFR変化に限定され、長期腎機能推移は抄録からは不明
  • eGFR低下の機序は直接検討されていない

今後の方向性

安全に継続するためのしきい値やモニタリング手順を明確化し、左室駆出率全域や多様なCKD表現型で同様のパターンを検証する必要がある。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験(事前規定二次解析)
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - 無作為化プラセボ対照試験に基づく解析
研究デザイン
OTHER