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心不全(HFrEF)の右室機能障害バイオマーカー:組織プロテオミクスから同定された線維性外膜蛋白FibromodulinとFibulin-5

Circulation. Heart failure2025-01-17PubMed
総合: 77.5革新性: 9インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 8

概要

心筋プロテオミクスによりRVDで上昇するFMODとFBLN5が同定され、血中濃度は多様な評価法での右室機能および予後と関連しました。左室機能や全身併存症とは関連せず、右室特異的なシグナルとしての有用性が示唆されます。

主要発見

  • プロテオミクス(RVD/非RVD各n=10)でRVDにおける上昇ECM蛋白としてFMODとFBLN5を同定。
  • 検証コホート(n=232)で、血中FMOD/FBLN5は評価法を問わず右室機能と独立に関連。
  • 左室機能、心拍出係数、BMI、糖尿病、腎機能とは関連せず、右室特異性を支持。
  • 血中FMOD/FBLN5濃度は患者の転帰とも有意に関連。

臨床的意義

FMODおよびFBLN5はHFrEFの右室志向のリスク層別化に有用となる可能性があり、左室中心の指標を補完し得ます。日常診療導入には検証と測定法の標準化が必要です。

なぜ重要か

HFrEFで未充足のニーズである右室機能障害の循環バイオマーカー候補を機序に根ざして提示し、リスク層別化や臨床判断の改善に資する可能性があります。

限界

  • 発見段階のサンプル(移植心)が少数で、検証は観察研究で因果推論に制約
  • 多様な集団での外部検証と測定系の標準化が実装前に必要

今後の方向性

前向き多施設検証、カットオフ設定、画像・血行動態に対する増分予後価値の評価、FMOD/FBLN5経路の治療標的化の探索が望まれます。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予後
エビデンスレベル
II - プロテオミクス発見と独立コホート検証を伴うトランスレーショナルなコホート研究
研究デザイン
OTHER