真の左主幹部冠動脈分岐病変に対する段階的プロビジョナル戦略と計画的二枝ステント戦略の比較
総合: 82.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8
概要
未保護の真の左主幹部分岐病変467例の多施設RCTで、段階的プロビジョナル戦略は3年主要有害心血管イベントが計画的二枝ステントと同等で、標的病変再血行再建を有意に減少させた。非複雑左主幹部分岐PCIにおける標準戦略として段階的プロビジョナルを支持する結果である。
主要発見
- 3年の主要有害心血管イベントは段階的プロビジョナルと計画的二枝ステントで差がなかった。
- 標的病変再血行再建は段階的プロビジョナル群で有意に少なかった。
- イベントは独立委員会で判定され、ITT解析が実施された。
臨床的意義
非複雑な真の左主幹部分岐に対しては段階的プロビジョナルを標準とし、二枝ステントは救済や側枝が明らかに複雑な場合に選択する。
なぜ重要か
左主幹部分岐PCIという高難度領域で、3年の無作為化・査読済みエビデンスにより標準戦略の選択に直接影響を与える。
限界
- 非盲検デザインで手技や術者バイアスの可能性
- 欧州のみの登録で他地域への一般化に限界
今後の方向性
分岐の複雑性や生理学的評価で層別化した比較、費用対効果、術者習熟度の影響を検証する研究が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 独立判定と3年追跡を伴うランダム化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER