急性冠症候群におけるTiNOSコートステント対薬剤溶出ステント:個人レベル・メタ解析
総合: 81.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 8
概要
ACSのRCT個人データ(n=2,743)で、TiNOSは5年MACEおよびTLRがDESと同等ながら、心臓死・心筋梗塞・ステント血栓症を有意に低減した。安全性優位性はACSにおけるデバイス選択に影響し得る。
主要発見
- 5年MACEはTiNOSとDESで同等(12.6%対16.2%;HR0.82;P=0.051)。
- 虚血駆動TLRは同等(8.0%対8.1%;HR1.05;P=0.733)。
- TiNOSで心臓死(HR0.46)、心筋梗塞(HR0.56)、ステント血栓症(HR0.30)が有意に低減。
臨床的意義
血栓リスクが高いACSなどで、再血行再建効果を維持しつつ心筋梗塞・ステント血栓症を抑え得る選択肢としてTiNOSの使用が検討される。
なぜ重要か
有効性を損なわずに安全性向上を示し、ACSにおけるDES一強の概念に一石を投じ、ガイドライン議論に資する。
限界
- 主要評価のMACE差は境界的(P=0.051)で、有効性(TLR)は同等。
- 対象は3試験のみで、比較対象DESの世代差や実臨床の差異の影響があり得る。
今後の方向性
現代的な直接比較試験と費用対効果評価により、ACSでTiNOSの恩恵が大きいサブグループを明確化する。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験の個人レベル・メタ解析に基づく最上位のエビデンス。
- 研究デザイン
- OTHER