冠動脈ステント内再狭窄に対するシロリムス被覆バルーン対パクリタキセル被覆バルーン:SIBLINT-ISR 無作為化試験
総合: 78.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 9引用可能性: 7
概要
16施設の評価者盲検無作為化試験(n=258)で、シロリムス被覆バルーンは9カ月のセグメント内晩期ルーメン喪失においてパクリタキセル被覆バルーンに対し非劣性を示し、12カ月の臨床転帰も同等であった。
主要発見
- 9カ月のセグメント内晩期ルーメン喪失で非劣性達成:SCB 0.37±0.48mm、PCB 0.30±0.38mm、差0.07mm(95%CI −0.05~0.19)、非劣性P<0.0001。
- 12カ月の臨床転帰に群間差は認めず。
- 16施設・評価者盲検の無作為化デザインで、258例・285病変を対象。
臨床的意義
ISR治療において、シロリムス被覆バルーンはパクリタキセル被覆バルーンと同等の血管造影効果と短期臨床転帰を示し、代替選択肢として考慮できる。
なぜ重要か
ISR治療におけるデバイス選択に直接的な無作為化エビデンスを提供し、シロリムス被覆バルーンという選択肢を拡充するため。
限界
- 症例数は中等度で、ハードエンドポイントではなく血管造影指標に対する検出力設計
- 臨床転帰の追跡期間が12カ月に限られる
今後の方向性
長期追跡とサブグループ解析(例:BMS対DESのISR)により、効果の持続性とSCBの恩恵を最も受ける集団の特定が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 評価者盲検・多施設の無作為化非劣性試験(血管造影指標を主要評価項目)
- 研究デザイン
- OTHER