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経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)後の非ビタミンK阻害経口抗凝固薬(NOAC):ネットワーク・メタアナリシス

The Cochrane database of systematic reviews2025-02-24PubMed
総合: 82.5革新性: 7インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 9

概要

4試験(4,808例)の解析で、抗凝固適応のないTAVI患者では、リバーロキサバン(およびアピキサバンの可能性)で全死亡が増加し、リバーロキサバンで大出血が増加した。抗凝固適応のある患者では、アピキサバンはVKAと同等だが、エドキサバンは主要出血が増加した。NOAC間の優越性は示されなかった。

主要発見

  • 抗凝固適応なし:リバーロキサバンは全死亡(RR 1.67)と大出血(RR 1.98)を増加、アピキサバンも全死亡増加の可能性(RR 1.71)。
  • 抗凝固適応あり:アピキサバンはVKAと同等、エドキサバンは主要出血増加(RR 1.44)。
  • NOACの優越性は示されず、エビデンス確実性は低~中程度が中心。

臨床的意義

TAVI後:①抗凝固適応なしでは、リバーロキサバンやアピキサバンより抗血小板療法が望ましい。②抗凝固適応ありでは、アピキサバンはVKAと同等だが、エドキサバンは主要出血が増加するためVKAまたはアピキサバンを優先。出血リスクに応じて個別化。

なぜ重要か

実臨床でばらつきの大きいTAVI後抗血栓療法に対し、高品質な統合エビデンスを提供し意思決定を支援する。

限界

  • 盲検性に関するバイアスリスクが高い、ダビガトランのデータ欠如
  • 対象集団・追跡期間(6–18か月)の異質性、試験数が少ない

今後の方向性

適応別層でのNOAC直接比較RCT、長期転帰(弁血栓、無症候性弁尖血栓)や患者志向アウトカムの評価。

研究情報

研究タイプ
システマティックレビュー/メタアナリシス
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - RCTを対象としたCochraneシステマティックレビュー/ネットワーク・メタ解析
研究デザイン
OTHER