5,424例の先天性心疾患プロバンドにおける劣性遺伝の寄与
総合: 81.5革新性: 9インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 7
概要
5,424例のCHDプロバンドに対する全エクソーム解析により、稀な劣性遺伝型がCHD全体の少なくとも2.2%、左右軸異常では5.4%に寄与することが示された。近親婚での集積も明確であり、劣性変異のカタログ化は遺伝カウンセリングと研究の優先順位付けに資する。
主要発見
- 稀な有害劣性遺伝型はCHD全体の少なくとも2.2%、左右軸異常では5.4%に寄与。
- 劣性CHD遺伝子108のうち66件の劣性遺伝型を同定し、11遺伝子で複数の劣性変異が検出。
- 近親婚由来の子では劣性遺伝型が4.7%と、非近親婚プロバンドの0.7%より高頻度。
臨床的意義
特に近親婚集団や左右軸異常におけるリスクカウンセリングの精緻化、分子診断用遺伝子パネルの設計・優先順位付けに寄与し、CHDにおける劣性疾患負荷の基準を提供する。
なぜ重要か
CHD表現型全体での劣性寄与を最大規模で定量化し、今後の探索の焦点となる遺伝子・表現型を明らかにした。近親婚家系の逸話的知見を超えて集団レベルの理解を前進させる。
限界
- 要旨が途中で切れており、創始者変異や全遺伝子リストに関する詳細は本文依存。
- エクソーム解析のため非コード領域や構造変異の検出は限定的。
今後の方向性
全ゲノム解析により調節領域変異を補足し、左右軸形成経路の解析を深める。機能的検証を統合して因果性と機序を確立する。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 病態生理
- エビデンスレベル
- II - 全エクソーム解析と表現型層別化を伴う大規模遺伝学的コホート研究
- 研究デザイン
- OTHER