高速Strain-ENCoded心血管MRIを用いた動的ハンドグリップ運動による心筋虚血の検出
Journal of cardiovascular magnetic resonance : official journal of the Society for Cardiovascular Magnetic Resonance•2025-03-15•PubMed
総合: 78.5革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 7
概要
高リスク患者260例の前向き研究で、動的ハンドグリップ運動とfSENCを組み合わせたCMRは、薬理学的ストレスCMRに対し感度79%、特異度87%で閉塞性CADを検出しました。冠動脈造影を受けた105例では感度82%、特異度89%で、検査時間も従来のストレスCMRより大幅に短縮されました。
主要発見
- 260例で薬理学的ストレスCMRに対し感度79%、特異度87%。
- 冠動脈造影105例では閉塞性CAD検出で感度82%、特異度89%。
- DHE-fSENCの検査時間はアデノシン灌流およびドブタミンシネより有意に短かった(いずれもp<0.001)。
臨床的意義
アデノシンやドブタミンが不耐の疑いCAD患者のトリアージやCMRストレス検査のキャパシティ拡大、検査時間短縮に有用で、精度を損なわずに臨床導入が見込まれます。
なぜ重要か
ストレスCMRのアクセス・安全性・コストの課題に対し、短時間かつ針不要の生理学的ストレス法で良好な診断精度を示し、実装可能性が高いからです。
限界
- 侵襲的冠動脈造影による参照は一部症例(n=105)のみに限定。
- 盲検化や施設間の一般化可能性に関する詳細が不明で、臨床アウトカムでの検証は行われていない。
今後の方向性
多施設盲検評価、費用対効果解析、アウトカムでの検証が必要。自動ストレイン解析との統合や在宅での事前運動条件付けなどにより、さらなるアクセス拡大が期待されます。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- II - 参照検査(薬理学的ストレスCMR、部分的にICA)と比較した前向き診断精度研究。
- 研究デザイン
- OTHER