メインコンテンツへスキップ

神経節叢に発現するPiezo2:心房細動の潜在的治療標的

Heart rhythm2025-03-23PubMed
総合: 88.5革新性: 9インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 9

概要

AFおよび左房圧高値でGPのPiezo2発現が増加し、GPでのPiezo2ノックダウンにより神経活動が低下、AF誘発性が減少しました。トランスクリプトーム解析からNotch経路の抑制が示され、機械受容と自律神経調節を介したAF機序を支持します。

主要発見

  • 心臓神経節叢のPiezo2発現はAFおよび左房圧高値で増加していた。
  • AAVによるGPでのPiezo2ノックダウンは神経活動を低下させ、急速ペーシング大型動物モデルでAF誘発性を低下させた。
  • RNAシークエンスでNotchシグナル経路の抑制が示され、機序的連関が示唆された。

臨床的意義

GPのPiezo2は薬理学的あるいは遺伝子調節により標的化可能で、AF感受性の低減に資する新規デバイス・バイオ治療の開発やGPアブレーションの適応選択の洗練に繋がります。

なぜ重要か

ヒト心臓神経節叢での機械感受性チャネルの同定と、大型動物モデルにおける因果的AF抑制を示し、従来の焼灼に代わる新たな神経調節治療の可能性を開きます。

限界

  • 臨床応用までの橋渡しが未了で、Piezo2標的介入のヒト試験は未実施。
  • GP標的の遺伝子調節における長期安全性・特異性は不明。

今後の方向性

選択的Piezo2調節薬や神経調節法の開発、慢性大型動物モデルでの有効性・安全性検証、さらに自律神経・電気生理評価を統合した早期臨床試験の設計。

研究情報

研究タイプ
基礎/機序研究
研究領域
病態生理
エビデンスレベル
IV - ヒト組織と大型動物モデルを用いた前臨床の機序研究
研究デザイン
OTHER