一次予防におけるLDLコレステロール・CRP・リポ蛋白(a)の一回普遍的スクリーニング:EPIC-Norfolk研究
総合: 77.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
17,087人を20年間追跡し、LDL-C・hsCRP・Lp(a)はいずれも独立してMACEを予測(最上位vs最下位五分位のHR:1.78、1.55、1.19)。上位指標の数が増えるほどリスクが加算的に上昇(HR 1.33、1.68、2.41)。一回の普遍的スクリーニングを支持する結果である。
主要発見
- 20年MACEの最上位vs最下位五分位HR:LDL-C 1.78、hsCRP 1.55、Lp(a) 1.19(すべて調整後)。
- 上位バイオマーカー数に応じて加算的にリスク上昇:1項目HR 1.33、2項目1.68、3項目2.41。
- 各バイオマーカーは性別を超えて独立してリスクに寄与。
臨床的意義
一次予防でLDL-C・hsCRP・Lp(a)を一度同時に測定することで高リスク者の抽出が可能となり、早期の脂質低下療法、炎症低減戦略、Lp(a)標的介入の検討に資する。
なぜ重要か
LDL-C・hsCRP・Lp(a)の一回同時測定が一次予防の長期リスク層別化に有用であることを欧州で再現し、スクリーニング政策の根拠を強化する。
限界
- 観察研究のため因果推論に限界があり、残余交絡の可能性がある。
- 登録時の単回測定であり、経時的変化を反映していない。
今後の方向性
普遍的スクリーニングの実装戦略、医療制度横断の費用対効果、遺伝リスクや画像診断との統合による予防精緻化の検討が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- II - 長期追跡と多変量解析を備えた大規模前向きコホート研究。
- 研究デザイン
- OTHER