メインコンテンツへスキップ

経カテーテル大動脈弁置換術におけるSAPIEN 3対Myval弁の比較(COMPARE-TAVI 1):多施設ランダム化非劣性試験

Lancet (London, England)2025-04-06PubMed
総合: 82.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8

概要

デンマークの包括的RCT(n=1031)では、1年複合アウトカム(死亡、脳卒中、中等度以上の逆流、弁機能劣化)はSAPIEN 3群13%、Myval群14%で、事前規定の非劣性マージンを満たしました。Myvalは経大腿TAVIにおいてSAPIEN 3と同等の臨床的選択肢となり得ます。

主要発見

  • 1年主要複合エンドポイント:SAPIEN 3で13%、Myvalで14%;リスク差−0.9%(片側上側95%CI 4.4%)で非劣性を達成。
  • 包括的多施設ランダム化デザインで1031例を登録(年齢中央値81.6歳、女性40%)。
  • VARC-3基準を使用し、ITT解析とPP解析が計画された。

臨床的意義

経大腿TAVIにおいてMyvalはSAPIEN 3に非劣性の代替となり得ます。1年複合転帰を損なうことなく、患者解剖、術者経験、供給状況、コストを考慮して選択可能です。

なぜ重要か

大規模ランダム化の直接比較により、TAVIにおける弁デバイス選択や導入判断に直結し、効果的な選択肢の拡大に資するためです。

限界

  • 抄録では個々のイベント内訳や1年超の耐久性が示されていない。
  • 法的手続きによる登録中断が運用上のばらつきを生み得る点、デンマーク以外への一般化に注意が必要。

今後の方向性

二次評価項目(例:ペースメーカー植込み、圧較差、リーフレット血栓)や長期耐久性・構造的弁劣化の追跡を報告すべきです。医療制度間の費用対効果解析は導入判断に有用です。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - 非劣性マージンと臨床エンドポイントを事前規定したランダム化比較試験。
研究デザイン
OTHER