新規二相性カテーテルによるパルスフィールドアブレーション対熱アブレーション(発作性心房細動):InsightPFA試験
総合: 85.5革新性: 8インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 9
概要
発作性心房細動287例の無作為化試験で、nsPFAは12カ月の不整脈再発抑制においてAIガイド下RFAに非劣性で、安全性も同等、両群とも急性肺静脈隔離成功は100%でした。nsPFAは手技時間・左房滞在時間・通電時間を短縮した一方、透視時間と被ばくは増加しました。
主要発見
- 主要有効性は非劣性を達成:12カ月薬剤非使用での不整脈再発なしが65.5% vs 64.1%。
- 安全性は同等で、急性PVI成功は両群100%。
- nsPFAは手技・左房滞在・通電時間を短縮したが、透視時間と被ばくは増加。
臨床的意義
nsPFAは利用可能な施設では発作性心房細動のPVIにおけるRFの代替となり得ます。手技時間短縮が見込める一方、透視時間低減の工夫が必要です。
なぜ重要か
組織選択性の非熱エネルギー源をRCTで示し、有効性・安全性を維持しつつ手技効率化を可能にした点で、合併損傷低減を目指す潮流に合致し重要です。
限界
- 単一国での実施であり、他地域・オペレーターや機器への一般化は検証が必要。
- 透視・被ばく増加は最適化の余地があり、習熟度に依存する可能性。
今後の方向性
クライオバルーンとの直接比較、持続性AFなど基質横断での評価、耐久性マッピング、食道・横隔神経などの安全性評価、ワークフローと被ばく最適化の研究が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 多施設無作為化非劣性試験
- 研究デザイン
- OTHER