心移植片拒絶:移植片内標的遺伝子発現プロファイリングを用いた分子診断
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
FFPE心内膜心筋生検671検体の国際コホートで、AMR/ACRの遺伝子発現分類器は内外部検証ともAUC約0.81–0.85を達成し、病理重症度とも整合しました。自動レポート生成により、病理診断と併用できる即時のトランスレーショナル活用が可能です。
主要発見
- AMR/ACR分類器は内部検証でAUC 0.812/0.849、外部検証で0.822/0.815を達成。
- AMRはIFN-γ経路、内皮活性化、単球・マクロファージ遊走関連転写と同定。
- ACRはTCR/CD3/CD28シグナル関連転写と同定され、モデルスコアは病理重症度と相関。
- 臨床実装に向けた自動レポートを開発。
臨床的意義
施設はEMBのワークフローにFFPE分子分類器を組み込み、境界例や不明瞭例での診断確度向上と施設間の報告標準化を図れます。
なぜ重要か
日常のFFPE標本で再現性高く客観的に拒絶を同定できる分子診断ツールを提供し、病理診断の標準化・拡張と管理の改善に資するためです。
限界
- 管理方針や転帰の変化といった臨床的有用性の評価は未実施。
- 全てのプラットフォーム・検査室への一般化には施設間整合性の追加検証が必要。
今後の方向性
分子分類器に基づく管理が拒絶検出の向上や不要治療の低減、移植片転帰の改善につながるかを前向き試験で検証すべきです。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- II - 国際的前向き開発と内部・外部検証
- 研究デザイン
- OTHER