人工知能搭載心電図による性別不一致スコアと新規発症心房細動リスク:多国籍コホート研究
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 9
概要
AI-ECGから得られる連続的な「性不一致」スコアは、3つの大規模コホートで女性の新規AF発症と強く関連し、CHARGE-AFの識別能を改善しました。男性では有意な関連は認められず、女性ではホルモン不均衡、脂肪蓄積、心房リモデリングと相関しました。
主要発見
- AI-ECGの性別予測は外部検証でAUC 0.91(CODE-15%)、0.90(MIMIC-IV)。
- 性不一致スコア1SD上昇は女性のAFリスク増加と関連(HR 1.28および1.32)、男性では関連なし。
- CHARGE-AFへの追加で女性のC指数は0.026および0.020上昇;UK Biobankでも再現(HR 1.23、C指数+0.024)。
- 女性においてスコアは性ホルモン不均衡、心外膜・内臓脂肪、心房リモデリング、不良な生活習慣と相関。
臨床的意義
AI-ECGの性不一致スコアをリスクモデルに統合することで、女性におけるAFスクリーニングやリスク因子介入の最適化(モニタリング強化や生活習慣改善の優先順位化)が期待されます。
なぜ重要か
性差に基づくリスク不均一性を補正し、女性に特異的なAF予測精度を高めるAI指標を提供し、標的予防を可能にします。
限界
- 観察研究であり因果推論に限界;実装上の閾値設定や運用評価が今後必要
- 男性で有意な関連を示さず、性別横断的な一般化には制約
今後の方向性
女性の性不一致スコアに基づくスクリーニング介入の前向き実装研究、機器・集団横断でのキャリブレーション、バイオマーカーや画像検査との統合検証。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- II - AI-ECGスコアと新規AF発症を関連付けた前向き/後ろ向きコホート解析と外部検証
- 研究デザイン
- OTHER