トランスサイレチンアミロイドーシスにおける心筋アミロイド負荷
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
ATTR関連1,541例で、CMR-ECVの校正閾値は診断的弁別能に優れ(<30%で除外、≥40%で確定)、死亡リスクを段階的に層別化しました。ECVはバイオマーカーや画像所見層を超えて独立予測因子であり、病期分類と治療計画への利用を支持します。
主要発見
- ECV<30%は心病変の除外、≥40%は心病変の確定、30–39%は早期浸潤を示した。
- 中央値2.8年で、ECVは10%増加ごとに死亡を独立予測(HR 1.22)し、ECVカテゴリーでリスクは単調に増加した。
- 予後予測能は高感度トロポニン、NT-proBNP、Perugini 1–3、左室心筋量の層でも維持された。
臨床的意義
ECV閾値を診断アルゴリズムとリスク層別化に組み込み、安定化剤・サイレンサー・クリアランス療法の適時導入や選択、治療反応のモニタリングに活用できます。
なぜ重要か
ATTR-CMの診断・病期分類を標準化し、既存の病期分類を超えて予後予測を精緻化し得る再現性の高い定量的閾値を示しました。
限界
- 観察研究であり、施設間のCMRプロトコルの不均一性や選択バイアスの可能性がある
- ECV閾値は施設・機種差の校正や非ATTR浸潤性疾患での検証が必要
今後の方向性
前向き検証と治療アルゴリズムへの組込み、アミロイド除去薬の試験での患者選択・モニタリング指標としての活用。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 多変量予後解析を伴う大規模観察コホート研究。
- 研究デザイン
- OTHER