メインコンテンツへスキップ

皮膚線条治療におけるEr:YAGレーザー単独(生理食塩水)対SVF併用・PRP併用の有効性・安全性比較:二重盲検ランダム化臨床試験

Journal of cosmetic dermatology2025-01-22PubMed
総合: 71.0革新性: 7インパクト: 6厳密性: 8引用可能性: 6

概要

二重盲検スプリット病変RCT(12例・36病変)において、Er:YAGレーザー+SVFはPRPや生理食塩水と比較して表皮・真皮の密度および厚みの改善が有意に大きく、3か月時点で患者・医師満足度も最高で、有意な合併症は認めなかった。PRPも生理食塩水に比べ真皮・全体密度を改善した。

主要発見

  • SVF+Er:YAGは表皮密度を有意に増加(45.95→51.19, p=0.001)し、複数の厚み・密度指標でPRP・生理食塩水を上回った。
  • 全群で厚み指標(全層・表皮・真皮)とR5カトメーターが改善し、レーザー自体の効果を示した。PRPは真皮・全体密度で生理食塩水を上回った。
  • 患者・医師の満足度はSVF群で最高(p=0.001)で、有意な有害事象は報告されなかった。

臨床的意義

皮膚線条に対してEr:YAGレーザーにSVF併用を検討する価値があり、組織構造・バイオメカニクス改善が期待できる。効果の持続性と汎用性確認には大規模・複数セッションの試験が必要である。

なぜ重要か

困難な美容疾患である皮膚線条において、再生医療的併用(SVF)がレーザー治療効果を客観的に増強することを示し、治療プロトコル設計に資する。

限界

  • 症例数が少なく(12例)、1回治療で外的妥当性が限定的。
  • 追跡期間が短い(3か月)うえ、組織学的相関や長期持続性が未評価。

今後の方向性

多施設・多数例での複数セッション試験、長期追跡、標準化PROMsや組織学的評価を含む検証研究が望まれる。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - 無作為化二重盲検スプリット病変臨床試験
研究デザイン
OTHER