超音波ガイド下臀部脂肪移植:エビデンスは何を示すか? 系統的レビューとメタ解析
総合: 73.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 7引用可能性: 8
概要
6,235例の統合解析で、超音波ガイド下臀部脂肪移植は死亡および脂肪塞栓の報告がなく、軽微な合併症率も低かった。筋肉内注入回避の推奨に合致し、安全性向上の手法として超音波ガイドの有用性を裏付ける。
主要発見
- 超音波ガイド下臀部脂肪移植6,235例で死亡および脂肪塞栓の報告はなし
- 軽微な合併症の統合発生率は6.32/100(漿液腫2.94/100、感染0.23/100、脂肪壊死0.09/100)
- Freeman–Tukey変換とRによるメタ解析を実施し、脂肪壊死の異質性は低い(I²=0)
臨床的意義
臀部脂肪移植では超音波ガイダンスの導入と皮下層のみへの注入を徹底し、訓練・認証を整備することで重篤合併症のリスク低減が期待される。
なぜ重要か
需要の高い美容手術における喫緊の安全性課題に対し、超音波ガイド下での重篤有害事象と軽微な合併症率を定量化した点が重要である。
限界
- 対象は4研究・全例女性であり一般化可能性が限定的
- 観察研究中心で過少報告や長期追跡欠如の可能性がある
今後の方向性
前向きレジストリ構築、標準化した超音波プロトコルと技能評価の整備、長期転帰と費用対効果の検討が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 手技の安全性を評価した観察研究の系統的レビュー/メタ解析
- 研究デザイン
- OTHER