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化粧品応用に向けた生分解性アルギン酸ナトリウムを用いる疎水性香料の持続放出型封入の開発

Colloids and surfaces. B, Biointerfaces2025-12-06PubMed
総合: 73.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 7引用可能性: 6

概要

生分解性アルギン酸マイクロカプセルにより、平均81%(最大97%)の高封入率、最大30日間の持続放散、コンディショナー中での4カ月安定性を達成し、性能を損なわずにマイクロプラスチック代替を実現した。

主要発見

  • アルギン酸ナトリウム・マイクロカプセルは平均81%、一部香料で最大97%の封入率を達成した。
  • 香りは最大30日間検出可能な持続放散を示した。
  • コンディショナー基剤中で4カ月間、香料負荷を保持した。
  • 官能評価で非封入香料に比し時間経過後の知覚強度が高かった。
  • 相転換組成法によるナノエマルション化と内部ゲル化・分散を組み合わせた製法である。

臨床的意義

皮膚科・化粧品処方の領域で、香料の持続性を維持または向上させつつ、マイクロプラスチック由来カプセルから生分解性システムへ移行する選択肢を提供し、外用製品の環境負荷低減に寄与する。

なぜ重要か

化粧品製剤に直結する高性能かつ環境配慮型の封入技術を提供し、スケール化の可能性も示す点で実装価値が高い。

限界

  • 毒性・皮膚適合性評価が未実施である。
  • 経済的スケール化や既存マイクロプラスチック系との直接比較が十分ではない。

今後の方向性

多様な製品カテゴリでの皮膚安全性・官能性能の評価、実環境での生分解性検証、商用マイクロプラスチックカプセルとの大規模ベンチマークが求められる。

研究情報

研究タイプ
基礎/機序研究
研究領域
治療
エビデンスレベル
V - 臨床転帰を伴わない前臨床の実験的製剤研究
研究デザイン
OTHER