2型糖尿病成人における週1回IcoSema対週1回セマグルチド:COMBINE 2 無作為化臨床試験
総合: 81.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 8
概要
52週・多施設・オープンラベルのPhase IIIa無作為化試験(n=683)において、週1回IcoSema(icodec+セマグルチド)は、GLP-1 RAで不十分な2型糖尿病成人に対し、週1回セマグルチド1.0 mgより優れたHbA1c低下を示した。週1回の併用強化という簡便なアプローチを支持する結果である。
主要発見
- 121施設で実施した52週のPhase IIIa無作為化試験において、683例をIcoSema(n=342)とセマグルチド1.0 mg(n=341)に割付。
- 週1回IcoSemaはHbA1c低下で週1回セマグルチド1.0 mgに優越性を示した。
- 対象はGLP-1 RAで十分に管理されない患者(併用経口薬の有無は問わず)であった。
臨床的意義
GLP-1 RAで十分にコントロールされない2型糖尿病成人では、週1回IcoSemaへの切替えにより、簡便な用法でHbA1c改善が期待できる。オープンラベル設計、低血糖リスク、体重への影響などの点を踏まえ、患者と共同意思決定を行うべきである。
なぜ重要か
大規模国際Phase III試験で週1回インスリン‐GLP-1固定併用の優越性を示し、GLP-1 RAで目標未達の患者に対する次の強化選択肢を明確化する。
限界
- オープンラベル設計のため、パフォーマンスおよび検出バイアスの可能性がある。
- 抄録が途中で切れており、体重変化、低血糖発生率など副次評価項目の全容が不明である。
今後の方向性
有効性(体重、TIRなど)と安全性(低血糖)の詳細報告、持続性、心腎転帰、患者報告アウトカムの評価、さらに基礎‐追加(basal-plus)や基礎‐ボーラスとの比較検討が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 能動的比較対照を用いた52週追跡の無作為化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER