体外受精の予後不良女性における凍結胚対新鮮胚移植:実践的多施設無作為化比較試験
総合: 79.5革新性: 6インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8
概要
予後不良のIVF患者を対象とする多施設RCTで、新鮮胚移植はフリーズオール戦略よりも生児獲得率が高かった。予後不良例でのフリーズオールの常用に疑義を呈し、特別な適応がない限り新鮮胚移植を支持する結果である。
主要発見
- 予後不良IVF女性の多施設RCT(n=838)で、フリーズオールは新鮮胚移植より生児獲得率が低かった。
- 二次評価として1年内累積生児獲得や産科・新生児アウトカムを検討し、ITT解析で新鮮胚の優越性が確認された。
- 特段の適応がなければ、予後不良例でのフリーズオール常用に疑義を示した。
臨床的意義
予後不良女性では、明確な医学的適応(卵巣過剰刺激症候群リスク、PGT-A戦略など)がない限り、新鮮胚移植を優先。新鮮移植で生児獲得の可能性が高いことを説明する。
なぜ重要か
生殖内分泌領域で広く直面する意思決定に対し、即時的な実臨床影響をもつ高品質RCT。予後不良例における不要なフリーズオールを減らす可能性がある。
限界
- 中国の学術施設に限定され、他地域・他プロトコールへの一般化に注意が必要。
- 介入の性質上盲検化は困難で、胚評価やラボ間差が影響しうる。
今後の方向性
卵巣反応や補助戦略(PGT-Aなど)で層別化した直接比較試験、費用対効果や妊娠到達までの時間など患者中心アウトカムの検討が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 生児獲得を評価した実践的多施設無作為化比較試験。
- 研究デザイン
- OTHER