入院中の2型糖尿病管理における糖尿病チームによるCGMまたはPOC測定に基づくインスリン調整アルゴリズム(DIATEC試験):ランダム化比較試験
総合: 85.5革新性: 8インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8
概要
2施設のランダム化試験(n=166)で、CGMガイドのインスリン調整はPOCガイドに比べTIRを15ポイント改善し、高血糖域・低血糖域、血糖変動、持続低血糖、インスリン使用量、合併症複合を低減しました。入院糖尿病管理におけるCGMガイドの標準化を支持する結果です。
主要発見
- CGM群のTIR中央値は77.6%、POC群は62.7%(P<0.001)。
- 高血糖域(>10.0 mmol/L)はCGM群で低値:21.1% vs 36.5%(P=0.001)。
- 低血糖域(<3.9 mmol/L)はCGM群で減少(相対差0.57;95%CI 0.34-0.97;P=0.042)、持続低血糖イベントも減少(IRR 0.13;P=0.001)。
- 血糖変動(変動係数)はCGM群で低値:25.4% vs 28.0%(P=0.024)。
- 総インスリン量は減少(24.1 vs 29.3 IU/日;P=0.049)、院内合併症複合も低下(IRR 0.76;P=0.032)。
臨床的意義
非ICUの入院2型糖尿病患者では、糖尿病チームの支援のもとCGMに基づくインスリン調整アルゴリズムを導入することで、血糖管理の改善、合併症とインスリン必要量の低減が期待できます。
なぜ重要か
CGMガイドの入院インスリン調整が複数の臨床的に重要な転帰を改善し合併症を減少させた高品質RCTであり、病院内プロトコールの変更につながる可能性が高いです。
限界
- 非ICUの2施設での試験であり、ICUや他の医療体制への一般化に限界がある。
- 評価は入院期間に限定され、退院後の転帰は示されていない。
今後の方向性
CGMガイドの入院インスリン調整のスケール化、費用対効果、実装戦略を多様な病院(ICUを含む)で検証し、退院後の転帰も評価する必要があります。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 臨床的に重要なアウトカムを備えたランダム化比較試験。
- 研究デザイン
- OTHER