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長鎖リードシーケンスで検出した21-ヒドロキシラーゼ欠損症におけるキメラCYP21A1P/CYP21A2遺伝子と表現型の相関

The Journal of clinical endocrinology and metabolism2025-02-04PubMed
総合: 78.5革新性: 8インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 8

概要

21‑OHD 869例で長鎖リードシーケンスにより10種のCYP21A1P/CYP21A2キメラ(新規CH‑10含む)を同定し、CH‑1が最多でした。ハプロタイプ解析は単一の創始者効果を示さず、新規変異の残存活性は極低値で、遺伝子型–表現型の強い整合性が裏付けられました。

主要発見

  • 長鎖リードにより119アレルで10種類のCYP21A1P/CYP21A2キメラ(新規CH‑10含む)を同定した。
  • CH‑1が最多(50.4%)。ハプロタイプ解析では多様なハプロタイプが見られ、創始者効果は支持されなかった。
  • 新規変異(p.L100P、p.L301Vなど)は残存活性が極めて低く、単純男性化型と整合。遺伝子型–表現型整合性は約79–84%であった。

臨床的意義

キメラや大欠失の検出精度向上のため、CAH診断ワークフローに長鎖リードシーケンスを組み込む根拠となり、遺伝カウンセリングと個別化治療に資します。

なぜ重要か

複雑なCYP21A2/CYP21A1P再構成を長鎖リードで解読し、変異スペクトルを拡大するとともに先天性副腎皮質過形成(CAH)の遺伝子型–表現型連関を強化する臨床的有用性を示しました。

限界

  • 後ろ向き単施設研究であり、一般化可能性に制約がある
  • 遺伝子型–表現型相関以外の臨床転帰データは限られている

今後の方向性

多様な集団で長鎖リードシーケンスを導入し、遺伝学的構造と治療反応・長期転帰を連結する研究が求められます。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
診断
エビデンスレベル
III - 遺伝学的検査と機能検証を伴う後ろ向きコホート研究
研究デザイン
OTHER