2型糖尿病に対するベルベリン・ウルソデオキシコール酸塩(HTD1801)の有効性:ランダム化臨床試験
総合: 77.0革新性: 8インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7
概要
12週間の第2相二重盲検RCT(n=113)で、HTD1801はプラセボ比でHbA1cを用量依存的に低下(500mgで−0.4%、1000mgで−0.7%)し、空腹時血糖や脂質、肝障害マーカー(1000mg)も改善しました。忍容性は良好で完遂率は高値でした。
主要発見
- 12週間でHbA1cは用量依存的に低下:500mgで−0.4%、1000mgで−0.7%(プラセボ比)。
- 両用量でFPGが改善し、1000mg群で脂質・肝障害マーカーも改善した。
- 完遂率97.3%、有害事象は概ね軽度で安全性・忍容性は良好だった。
臨床的意義
第3相での検証が前提ながら、HTD1801は血糖・肝障害マーカー・脂質の同時改善が求められる2型糖尿病患者に対する経口選択肢となり得ます。
なぜ重要か
腸肝軸に作用する初の抗炎症代謝モジュレーターが、糖代謝のみならず心代謝併存症にも効果を示し、未充足ニーズに合致します。
限界
- 試験期間が短く(12週)、症例数も限定的で単一国実施である
- 堅固な心代謝アウトカムに対する検出力は不足し、長期の安全性・有効性は未確立
今後の方向性
有効性の持続性・適用対象の定義、NASH/MASHや心血管リスク指標への効果検証を含む第3相試験が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- II - 第2相二重盲検ランダム化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER