2型糖尿病における自動インスリン送達のランダム化試験
総合: 87.0革新性: 8インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 9
概要
インスリン治療中の2型糖尿病成人319例で、AIDは13週間で対照群よりHbA1cを0.6%多く低下させ、目標範囲内時間を14ポイント増加させた。低血糖リスクは低く、高血糖関連のCGM指標はすべてAIDが優れていた。
主要発見
- HbA1cはAIDで0.9%低下、対照で0.3%低下し、調整差は−0.6%(95%CI −0.8〜−0.4、P<0.001)。
- 目標範囲内時間(70–180 mg/dL)はAIDで48%から64%に、対照で51%から52%に変化し、差は14ポイント(P<0.001)。
- 高血糖関連のCGM指標はAIDが有意に良好で、低血糖は両群で低頻度(AIDで重症1件)。
臨床的意義
インスリン治療中の2型糖尿病に対し、AIDは13週間で血糖コントロールと目標範囲内時間を改善し、低血糖の増加は最小限であったため、導入を検討できる。
なぜ重要か
本多施設RCTは、従来対象外であったインスリン治療中の2型糖尿病においてAIDの有効性を示した高品質エビデンスである。
限界
- 追跡期間が13週間と短く、長期の安全性と持続性の評価が限定的。
- 盲検化の不十分さおよび単一企業スポンサーによるバイアスの可能性。
今後の方向性
より多様な集団での長期試験による持続効果、費用対効果、QOL、稀な有害事象の評価や、2型糖尿病におけるAIDアルゴリズム間の直接比較。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 多施設ランダム化比較試験で事前規定のアウトカムを評価。
- 研究デザイン
- OTHER