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miR-223/STAT3軸により制御される好中球セリンプロテアーゼNEおよびPR3はMASHと肝線維化を増悪させる

Hepatology (Baltimore, Md.)2025-03-21PubMed
総合: 85.5革新性: 9インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 7

概要

ヒトMASH肝ではNE/PR3が有意に増加し、組織学的重症度と相関しました。NE/PR3の遺伝子欠失やAAVによる阻害はマウスの脂肪性肝炎・線維化を軽減。miR-223はSTAT3を介してNE/PR3を抑制し、欠失で病勢は増悪。骨髄キメラ解析により、造血系miR-223が肝NE/PR3と線維化進展を制御することが示唆されました。

主要発見

  • ヒトMASH/線維化肝でNE/PR3が著増し、組織学的所見と相関した。
  • NE/PR3の遺伝子欠失またはAAV阻害により、マウスの脂肪性肝炎と線維化が軽減した。
  • miR-223はSTAT3を標的として好中球のNE/PR3を抑制し、欠失で炎症・線維化が増悪した。
  • 骨髄移植によるmiR-223キメラ化は肝NE/PR3量とMASH線維化の進行を修飾した。

臨床的意義

MASHに対する抗線維化戦略として、NE/PR3阻害薬やmiR-223シグナル増強の開発を支持します。NE/PR3のバイオマーカー化はリスク層別化にも有用となり得ます。

なぜ重要か

miR-223/STAT3制御下でMASH線維化を駆動する好中球プロテアーゼを特定し、NE/PR3という創薬可能標的をヒト—マウス横断で提示したためです。

限界

  • 主に前臨床エビデンスであり、ヒト介入データが未提示。
  • 食餌誘発モデルはMASLD/MASHの多様性を完全には再現しない可能性。

今後の方向性

NE/PR3阻害薬やmiR-223調節療法を臨床関連モデルおよび初期臨床試験で検証し、NE/PR3の活動性・治療反応性バイオマーカーとしての有用性を評価する。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
病態生理
エビデンスレベル
III - ヒト観察データと動物実験を統合したトランスレーショナル研究(観察研究レベル)。
研究デザイン
OTHER