人種非依存の小児骨密度参照範囲は小児期の将来骨折を予測する
総合: 86.0革新性: 9インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 9
概要
縦断DXAデータから人種非依存の小児BMD/BMAD参照範囲を作成し、Zスコアが将来骨折を予測(1SD高いごとに12–18%低下)することを示しました。黒人小児では人種別Zより0.5–0.7SD高く、公平性を重視した解釈を後押しします。
主要発見
- 人種非依存の小児BMD/BMAD Zスコアは黒人小児で人種別Zより0.5–0.7SD高かった。
- 人種非依存Zスコアが1SD高いと将来骨折リスクは12–18%低下した。
- 成長や生活習慣因子は群差を修飾したが、人種非依存Zによる骨折予測能は維持された。
臨床的意義
小児DXA解釈に人種非依存のBMD/BMAD Zスコアの採用を検討し、とくに従来人種別参照で追跡してきた黒人小児では移行時の縦断比較性確保に配慮が必要です。
なぜ重要か
人種非依存参照であり、将来骨折予測能も示した初の報告で、ガイドラインと人種基準アルゴリズムへの懸念に直結する重要性があります。
限界
- 抄録内に小集団別の標本サイズや追跡期間の詳細がない
- 人種別参照で追跡されてきた症例では移行時の縦断比較性に課題が生じうる
今後の方向性
多様な集団での前向き多施設検証と小児骨健康ガイドラインへの統合、既存の人種別参照からの移行支援ツールの整備が求められます。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断/予後
- エビデンスレベル
- II - 前向き骨折転帰を伴う良好に設計されたコホート解析
- 研究デザイン
- OTHER