SF1系統の非機能性下垂体神経内分泌腫瘍におけるDNAメチル化プロファイリングは術後再増大を予測する
総合: 78.5革新性: 8インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 8
概要
117例のNFPitNETで全ゲノムメチル化解析により5つのサブグループを同定し、特にSF1系統内で再発リスクが異なることを示した。562個のDMPに基づく分類器は約97%の精度と外部コホートでの予後識別を維持し、術後のエピゲノム型リスク層別化の有用性を支持する。
主要発見
- メチル化に基づく5クラスターを同定(SF1優位が4群、TPIT/PIT1優位が1群)。
- k3・k4・k5はk1・k2に比して再発リスクが有意に高く、SF1のk3では術後約6年から体積増大を示した。
- DMPに基づく分類器は約97%の精度で、3つの外部コホートでも予後の分離を維持した。
臨床的意義
前向き検証を前提に、メチル化サブグループに基づく高リスクSF1系統NFPitNETで画像フォロー間隔、説明、補助療法試験の組入れ基準の最適化が可能となる。
なぜ重要か
一般的な下垂体腫瘍で病理学を超える再増大予測を可能にするエピゲノム分類器を提示し、精密なフォローアップや補助療法選択に資する。
限界
- 後ろ向き設計であり選択バイアスの可能性
- 臨床的有用性と費用対効果の検証には前向き試験が必要
今後の方向性
フォローアップ間隔・補助療法選択を導く前向き検証と、DMPで示唆された細胞周期・免疫経路の治療標的化の検討。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- III - 分子プロファイリングと外部検証を伴う臨床アウトカム予測の後ろ向きコホート
- 研究デザイン
- OTHER