低線量CTスクリーニング対象を選別する肺癌バイオマーカーの無作為化試験における5年間死亡率
総合: 78.5革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 7
概要
高リスク12,208例のプラグマティックRCTで、EarlyCDT‑LungによるLDCT対象選別は5年肺癌死亡の低下(調整HR 0.789)と関連し、とくに無作為化2年以内に診断された症例で効果が大きかった。
主要発見
- 5年時の肺癌死亡はバイオマーカー誘導群で低下(調整HR 0.789[95%CI 0.636–0.978])。
- 無作為化2年以内診断の肺癌では、全死亡HR 0.615、肺癌死亡HR 0.598と介入群が優越。
- 高リスク12,208例の無作為化、死亡・癌登録を用いたプラグマティック評価。
臨床的意義
高リスク集団におけるLDCT適格者の絞り込みに血中自己抗体検査を組み合わせることで、スクリーニング効率と死亡低減の両立が期待される。
なぜ重要か
バイオマーカー誘導型スクリーニングが生存に寄与し得ることを無作為化試験で示し、年齢・喫煙歴に加えた精密スクリーニング戦略の根拠となる。
限界
- 介入はオープンであり、下流の診療差が影響し得る
- 多様な医療制度での一般化可能性・費用対効果の検証が必要
今後の方向性
リスクモデルや遺伝・臨床リスクとの統合評価、費用対効果・実装研究をさまざまな医療環境で進めるべきである。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- I - 5年間の死亡アウトカムを評価した無作為化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER