RSVpreFワクチンが乳児および高齢者のRSV負担軽減に与える影響
総合: 83.0革新性: 8インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 9
概要
13の高所得国を対象とした個別ベースモデルでは、前融合Fワクチンにより高齢者の入院が35–64%、乳児の入院が5–50%予防されうると推定された。感染・伝播抑制は仮定せず、効果は接種率に大きく依存する点が強調された。
主要発見
- 高齢者接種で入院は35–64%減と推定。
- 妊婦接種で乳児入院は5–50%減と推定。
- 死亡の減少は入院減少に相応し、全体効果は接種率の仮定に強く依存。
- 感染・伝播抑制は仮定せず、疾患重症化の軽減に焦点化したモデル。
臨床的意義
高齢者と妊婦での接種率最大化(同時接種やアウトリーチ等)を戦略的に進めるべきであり、実際の便益はカバレッジに依存する。医療経済では入院費用の大幅削減を見込むべきである。
なぜ重要か
新規導入RSVワクチンの集団影響を定量化し、妊婦・高齢者接種の優先順位付けに資する政策的示唆を提供する点で重要。
限界
- 感染・伝播抑制効果を考慮しておらず、実世界の間接効果を過小評価する可能性
- インフルエンザ接種率を代理指標として用い、高所得国に限定される一般化の制約
今後の方向性
伝播阻止効果の不確実性や接種率の動態を組み込み、低・中所得国へ拡張し、費用対効果と公平性指標を統合する研究が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- III - 集団データと仮定に基づく解析(モデル)であり、介入研究ではない。
- 研究デザイン
- OTHER