マイクロ流体アフィニティ捕捉による複雑生体試料中の完全SARS-CoV-2粒子の超高感度検出
総合: 83.0革新性: 9インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
改変ACE2を用いたマイクロ流体デバイスは、血漿・唾液・便から完全なSARS-CoV-2を捕捉し、約3コピー/mLの検出下限を達成。103例の血漿の72%で検出され、縦断的追跡も可能で、他ウイルスにも転用可能である。
主要発見
- 改変ACE2アフィニティ・マイクロデバイスは、複雑試料で約3コピー/mLの感度で完全SARS-CoV-2を検出。
- 血漿103・唾液36・便29試料で臨床検証し、血漿で72%陽性。
- 血漿での縦断的モニタリングが可能。
- 受容体分子の変更により他ウイルスにも適用可能。
臨床的意義
低レベルのウイルス血症検出や抗ウイルス治療反応のモニタリングを通じて臨床判断を補助し、持続的ウイルス血症の層別化にも貢献し得る。病原体適応によりウイルス量管理の適用範囲が広がる可能性。
なぜ重要か
核酸測定の限界を超える完全粒子検出プラットフォームを提供し、ウイルス血症の精密モニタリングや感染性・治療反応性の評価に寄与する可能性がある。
限界
- 単一病原体での検討であり、他ウイルスへの適用には再設計と検証が必要
- 血漿での陽性率は100%ではなく、臨床意思決定のしきい値設定が必要
今後の方向性
感染リスクの臨床カットオフ設定、培養感染性・臨床転帰との相関付け、混合感染に対するマルチプレックス捕捉への拡張が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- III - 患者試料での前向き臨床検証を伴う診断プラットフォーム開発。
- 研究デザイン
- OTHER