PRISm患者におけるLife’s Essential 8と死亡・心血管罹患リスク、ならびにPRISm推移との関連
総合: 77.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
UK BiobankのPRISm 31,943例では、LE8が低いほど心血管罹患および全死因・心血管・呼吸器死亡のリスクが高かった。さらに、LE8低値は正常からPRISmへの移行を増やし、PRISmから正常への回復の可能性を低下させた。
主要発見
- PRISm集団でLE8低値は、高値に比し心血管疾患リスク(HR 2.70)および全死因・心血管・呼吸器死亡の増加と関連した。
- LE8低値は正常からPRISmへの移行オッズを上昇(OR 2.24)させ、PRISmから正常への移行オッズを低下(OR 0.51)させた。
- PRISmの多くがLE8中間群に属し、健康最適化の介入余地が大きいことが示唆された。
臨床的意義
LE8をPRISmのリスク層別化に取り入れることで、死亡や不利な推移を減らすライフスタイル・予防戦略の重点化が可能となり、多職種での管理を後押しする。
なぜ重要か
修飾可能な心血管健康スコアをPRISmの死亡・病態推移と結び付け、呼吸器領域でのライフスタイル介入の意義を裏付ける。
限界
- 観察研究であり因果推論に限界があり、残余交絡の可能性がある
- UK Biobankの人口特性により一般化可能性に制約があり得る
今後の方向性
PRISmにおけるLE8に基づくライフスタイル介入試験、LE8各領域と肺構造・機能、炎症の機序的連関の解明。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 多変量調整を伴う大規模前向きコホート解析
- 研究デザイン
- OTHER