メインコンテンツへスキップ

IASLC病期分類プロジェクト:肺神経内分泌癌に対するTNM第9版改訂案のデータベースと提案

Journal of Thoracic Oncology : official publication of the International Association for the Study of Lung Cancer2025-01-27PubMed
総合: 83.0革新性: 8インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 9

概要

大規模国際データベースを用いて、肺NECにおけるTNM第9版の細分類(N2a/N2b、M1c1/M1c2)が検証され、SCLCで堅牢に適用可能であることが示された。LCNECでも症例数は限られるものの、病期進行に伴う生存低下が一貫して認められた。

主要発見

  • SCLCにおいてN2a(同側縦隔/気管分岐下の単一ステーション)とN2b(複数ステーション)の細分類が妥当と検証。
  • M1cの細分類(M1c1:単一の体外臓器系内の多発病変、M1c2:複数臓器系の関与)を検証。
  • LCNECでは症例数は少ないが、臨床/病理病期の進行に伴い生存が低下する一貫した傾向を示した。

臨床的意義

SCLC/LCNECでTNM第9版を採用し、縦隔同側リンパ節の単一/複数ステーション(N2a/N2b)と遠隔転移の臓器系数(M1c1/M1c2)で層別化することで、予後評価、外科/放射線治療の選択、試験層別化に活用できる。

なぜ重要か

病期分類は予後、試験適格性、治療方針を規定するため、NECにおけるTNM第9版細分類の検証は世界的な診療と研究の標準化に直結する。

限界

  • LCNECは症例数が限られ、全サブグループでの完全な検証には至っていない。
  • 後ろ向き登録研究であり、病期評価や治療の不均一性による残余交絡の可能性がある。

今後の方向性

LCNECにおけるTNM第9版の前向き検証、分子サブタイプとの統合、治療アルゴリズムや試験適格基準との整合が今後の課題。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予後
エビデンスレベル
II - 生存アウトカムを用いた病期分類改訂の妥当性を検証する大規模多施設コホート研究。
研究デザイン
OTHER