一次医療におけるC反応性タンパク質検査と小児急性呼吸器感染症の抗菌薬使用:キルギスでのオープンラベル個別無作為化対照試験
総合: 82.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8
概要
一次医療の無作為化試験(n=1204)で、ポイントオブケアCRP検査は通常診療に比し小児急性呼吸器感染症の抗菌薬処方を24ポイント減少させたが、回復時間や入院は増加せず、安全性は保たれた。再受診はCRP群でやや多かった。
主要発見
- CRP検査により抗菌薬使用は60%から36%へ低下(差24ポイント、95%CI 15–34)。
- 回復時間と入院は群間差がなく、安全性は維持された。
- 再受診はCRP群でやや増加(OR 1.31、95%CI 1.01–1.71)。
臨床的意義
小児ARTIのトリアージにCRP迅速検査を導入することで不要な抗菌薬を抑制しつつ安全性を維持できる。再受診のわずかな増加に備えた体制整備が望まれる。
なぜ重要か
LMIC環境からの高品質エビデンスとして、CRPガイドにより小児呼吸器感染症の抗菌薬使用を安全に削減できることを示し、政策に直結する。
限界
- 介入はオープンラベルであり実施者バイアスの可能性
- 単一国での試験であり他の医療体制への一般化には検証が必要
今後の方向性
費用対効果評価、業務フロー統合や保護者コミュニケーションに関する実装研究、他国での一般化可能性を検証する多国間試験。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- I - 事前規定アウトカムを持つ個別無作為化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER