EGFR変異陽性進行・転移性非小細胞肺癌に対する一次治療としてのRezivertinib対Gefitinib(REZOR試験):多施設二重盲検ランダム化第3相試験
総合: 84.0革新性: 7インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 9
概要
EGFR変異陽性NSCLC 369例で、rezivertinibはgefitinibに比べ無増悪生存期間をほぼ倍増(19.3ヶ月対9.6ヶ月、HR 0.48)し、グレード3以上の治療関連有害事象は概ね同等であった。rezivertinib群で肺炎/間質性肺疾患に伴う治療関連死亡が1例報告された。
主要発見
- 無増悪生存期間中央値はrezivertinib 19.3ヶ月、gefitinib 9.6ヶ月(HR 0.48、p<0.0001)。
- グレード3以上の有害事象および治療関連有害事象は両群で同程度(TRAEs 23%)。
- rezivertinib群で治療関連死亡(肺炎/間質性肺疾患)が1例発生。
臨床的意義
RezivertinibはEGFR 19欠失/L858R陽性NSCLCの一次治療として有力な選択肢である。PFS利益と間質性肺疾患のリスクを勘案し、厳密なモニタリングを行うとともに、全生存期間・中枢神経系転移に対する効果やosimertinibとの比較データの更新に留意する必要がある。
なぜ重要か
本第3相RCTは、一次治療でPFSを大きく延長する次世代EGFR TKIの有効性を示し、治療アルゴリズムに影響を与える可能性が高い。
限界
- 対象は中国に限定され、東アジア以外への一般化に不確実性。
- 全生存期間や中枢神経系効果は未成熟で、osimertinibとの直接比較がない。
今後の方向性
第3世代TKI(例:osimertinib)との直接比較、中枢神経制御、耐性機序やシークエンス戦略の検討、多民族集団での検証的試験が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 独立中央判定を伴う二重盲検第3相ランダム化試験。
- 研究デザイン
- OTHER