成人集中治療超音波に関するSCCMガイドライン:2024年フォーカスアップデート
総合: 81.0革新性: 6インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 9
概要
本フォーカスアップデートは、敗血症性ショック、急性呼吸困難/呼吸不全、心原性ショックでの管理にCCUSの使用を推奨し、体液管理においては通常ケアよりも死亡率改善が示唆されるためCCUSを提案する。一方で心停止については標準ケアに優越するエビデンスは不十分である。
主要発見
- 成人の敗血症性ショック、急性呼吸困難/呼吸不全、心原性ショックにおける管理でCCUSの使用を推奨。
- 体液管理はCCUSガイド下で実施することにより死亡率改善が示唆され、通常ケアより優れる可能性がある。
- 心停止管理においてはCCUSが標準ケアを上回ると結論づけるにはエビデンスが不十分。
臨床的意義
敗血症性ショック、急性呼吸不全、心原性ショックで、血行動態評価と目標指向の体液管理にCCUSを組み込んだプロトコルを導入し、教育・認定・業務フロー整備に投資する。心停止では標準的アプローチの代替としてCCUS単独に依存しない。
なぜ重要か
権威あるGRADE準拠のガイダンスはICUでの高価値POCUS実践を標準化し、頻度と重症度の高い病態で転帰改善をもたらす可能性が高い。超音波ガイド下体液管理での死亡率低下は臨床的に重要である。
限界
- 5つのPICOに限定したフォーカスアップデートであり、CCUSの全適応を網羅していない。
- 一部は中〜低確実性エビデンスに基づく推奨で、研究間の不均一性がある。
今後の方向性
CCUS主導プロトコルの患者中心アウトカムを評価する前向き多施設試験、標準化された教育・認定の有効性検証、心停止領域での高品質研究が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 診断/治療
- エビデンスレベル
- I - 系統的レビューとGRADE評価に基づくガイドライン。
- 研究デザイン
- OTHER