鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎に対する年2回投与depemokimabの有効性・安全性(ANCHOR-1/2):第3相無作為化二重盲検並行群間試験
総合: 84.0革新性: 8インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 7
概要
2つの並行第3相無作為化二重盲検試験で、depemokimabは52週時点の総ポリープスコアと鼻閉スコアをプラセボより有意に改善し、安全性は同等であった。超長時間作用の抗IL-5により年2回投与が可能となり、CRSwNPの治療負担軽減が期待される。
主要発見
- 主要2評価項目(内視鏡的総ポリープスコアおよび平均鼻閉スコア)は52週でプラセボに比して有意に改善。
- 2つの並行試験で一貫した有効性が示され、統合解析でも同等の効果量を示した。
- 有害事象発現率は両試験でプラセボと同程度で安全性プロファイルは良好だった。
臨床的意義
標準治療で制御不良な2型炎症主導のCRSwNPに対し、既存薬より投与頻度が少ない利便性の高い生物学的製剤の選択肢となり得る。
なぜ重要か
年2回投与の抗IL-5生物学的製剤がCRSwNPで有効かつ安全であることを第3相で再現して示し、新たな投与パラダイムを提示したため重要である。
限界
- 症状スケールにおける絶対的な効果量は中等度にとどまる
- 追跡は52週までで、長期持続性や手術回避への影響は未確立
今後の方向性
既存生物学的製剤との直接比較、長期持続性の検証、費用対効果評価、バイオマーカーに基づく患者選択の最適化。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 第3相の無作為化二重盲検プラセボ対照試験による最上位エビデンス
- 研究デザイン
- OTHER